BenQのSW271CをSpyder Xでキャリブレーションしてみた!

去年の年末に導入したカラーマネジメントモニターのBenQ SW271Cですが、キャリブレーションできるにも関わらずキャリブレーターを持っていなかったのでずっとそのまま使っていました(^_^)a

カラーマネジメントモニターが欲しくてBenQのSW271C買ってみた
大きくて精細な広色域モニターで現像したいとずっと思っていて、ついにBenQのSW271Cを導入しました(^ ^) 選んだ理由や他のモニターとの比較などお伝えしたいと思います!

使っていたのですが、どうも色がズレてきているような?赤が強くなってきているような気がしたので、流石にそろそろキャリブレーションしないとなーというのと、モニターもキャリブレーションしてよ!と忠告出してくるので、datacolor社のSpyder X Proというキャリブレーターを購入してキャリブレーションしてみました( ̄∇ ̄)

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キャリブレーションとは

そもそもモニターのキャリブレーションって??って方もいるかもしれないので簡単に説明(^^)

一つのスマホやパソコンで写真などをみていると気付きにくいですが、パソコンで見ていた画像をスマホで見ると色が違うと感じることありませんか??

自分で撮った写真などがイメージつきやすいと思いますが、現像して自分好みに色とか出したのに、それをスマホに転送するとなんか違うとか印刷してみると思ってた色と違うとかあると思います!

これ、原因はモニターがちゃんと色を出せてないのが原因の可能性があります!

モニターが正確な色を出しているとは限らない

もちろん新品でも個体差やメーカーなどによって色が違ったりします!

事務用の色があまり関係ない作業を行う分には多少色が違っても関係ないですが、写真の現像などでは思っていた色と違うと仕上がりが全く変わり、色被りしている画像を量産していたりなんてことも考えられます!

それを正確な色で出力してくれるモニターに仕上げるのがキャリブレーションの役目になります!

ある程度色が合えばそれでOKだと思う

とはいえ、印刷も含め全てを自前でやるとなると完璧に色をあわせたいと思いますが、SNSなどへのアップロードがメインで、印刷はフォトコンなどの時にプリントを依頼するなどの場合はめちゃくちゃ厳密に色を合わせる必要はないのかな?とも思っていたりします!

だって世の中のモニターは色がずれたものがほとんどだもの!笑

いくら自分のモニターの色が正確であろうと相手側がずれていれば自分の見せたい画は見せることができません。

正確な色が平均点と考えれば、赤が黄色に出るようなモニターじゃない限り、なんとなくはどんなモニターでも雰囲気伝える程度には表示されそうじゃないですか??

ただ、印刷も自分でするとなればプリンターとも色合わせしたり色々やれることが増えるらしいので、そういう方はしっかりとキャリブレーション後の結果が悪ければもう一度やり直すくらいで合わせてあげる必要が出てくると思います!

そうじゃない方はソフトウエアキャリブレーションでもいいんじゃないかって思うほど色が同じように出ている(MacBookProとSW271C比)ので、品質の高いモニターであればそれをソフトウエアキャリブレーションするだけでもいい気がします( ^ω^ )

色が正しくないと起こる弊害

平均点以下の多少色が違ってもそこまで支障ないんじゃないの??って思うかもしれませんが、そこについては大有りです!

朝霧の紅葉

Camera:Canon EOS R5 Lens:RF28-70mm F2L USM
焦点距離:35㎜ F値:F11 シャッタースピード:13秒 ISO:100

例えばこの写真、黄色の発色が悪い、例えば黄色を50で出さなきゃいけないところを30くらいで出力するようなモニターで現像すると見えている黄色は30なので50になるように黄色を強めると思います。

するとそのモニターでは50の黄色になるかもしれませんが、データではやりたい数値と20の差があるので、70の黄色を出していることになります。

自分がいいと思って現像してSNSに載せた時、それが変な色だったらこの人の写真ちょっと違和感あるなぁって思われかねないと思います!(私の写真が完璧と言うつもりはありません笑)

その50の黄色をしっかり50で出力するように調整するのがキャリブレーションの役目ということです( ^ω^ )

キャリブレーターには種類がある

探し初めて最初に感じたのは、どれを選べばいいの??ということでした笑

有名どころではX-riteとDatacolorの2社があります!

X-riteのi1 display Pro

X-riteではi1 display Pro(今はCOLORCHECKER DISPLAY PRO?)が定番でプロでも使っている人が多いとか??

これ選んでおけば間違いはないですが、普通に買うと後述のSpyderXより割高になってキャリブレーターとしての正確性とかは差がなさそう。

ただこっちの方がかっこいいのでその辺も大事ならi1がいいかもしれません!

あとはソフトウエアキャリブレーション(後でお話しします)のソフトが違ったり、部屋の色温度や明るさなどを詳細に調べれるようです。

datacolorのSpyderX

こちらが今回私が導入したキャリブレーターですが、使ってみて普通に使えたしキャリブレーション後の色に違和感もありませんでした!

SpyderX

Camera :iPhone13Pro

なんでもセンサーが前はゼラチンフィルターで劣化しやすかったのがレンズのフィルターになって劣化に強くなったとか?

SpyderX

Camera :iPhone13Pro

i1とかは元々レンズだったからSpyderシリーズは劣っていた部分あったけどSpyderXはその辺も追いついて同等のものになったのかな?

部屋の明るさや色温度もざっくりですが調べることもできるので、私に取っては全然満足のキャリブレーターでした( ^ω^ )

datacolorのSpyderX Proとは

今回選んだキャリブレーターはdatacolor社のSpyderXの中でもProというバージョンになります( ^ω^ )

SpyderX

Camera :iPhone13Pro

ちなみに、内容物はキャリブレーターのみです笑

SpyderXには2種類ある

実はSpyderXにはProの他にEliteというバージョンもあります!

実はこちら、キャリブレーター自体はどちらのモデルも同じもので、ソフトキャリブレーションを行う際のソフトのライセンスが違うだけみたいです!

ちなみにソフトはダウンロードしてインストールする感じになります!

Raw現像のためのモニターキャリブレーションであれば、ソフトウエアキャリブレーション用としてもProで全然大丈夫らしいというかMacBook Proのモニターをキャリブレーションしてみましたが、しっかりMacBookProとSW271Cとで色が合いました(^ ^)

SpyderX Eliteとの違い

Eliteはプロジェクターのキャリブレーションなどもできるようですが、プロジェクターを持っている人かつそこに厳密な色を求める人ってどれくらいいるんだろ?意外と多いのかな??わかりませんが私は持っていないので必要なさそうですσ(^_^;)

あとはさらに細かく設定できるそうですが、Proでも細かくできるのでそれをさらに細かくしてもいじる場所とか多すぎたりこだわりすぎてキャリブレーション失敗しそうなのでProくらいでいいような気がしてます( ̄∇ ̄)

そして、カラーマネジメントモニターでハードウエアキャリブレーションをやる際はそれぞれのモニター用のアプリがあるはず(少なくともBenQにはある)なので、そちらを使う分にはProとEliteに差は無くなりますので、安いほうでいいと思います!

キャリブレーション作業はめっちゃ簡単!

最初難しいのかなぁとか思ってましたが、やってみるとめちゃくちゃ簡単でした!

SpyderX

Camera :iPhone13Pro

ちなみにBenQはPalette Master Elementなるソフトを使ってSpyderXをモニターのUSBポートに挿して校正を行う形で、最初の設定さえしてしまえばあとは校正が終わるのを待つだけです!

もしHDMIでモニターと接続している場合には別途USBでPCとも接続が必要らしいです。

USB-Cでモニター出力を行なっている場合はその辺の作業も不要となります。

設定方法も簡単

設定と言っても各カラーモードのプリセットもありますし、詳細モードでもホワイトバランスやカラーモードのターゲットを決めたり輝度決めたりするくらい?

モニター性能をフルに出したいならパネルネイティブを選べば最大の色域で表示できますし、Lightroomなどでは設定した色域で出力してくれるので変な色になることもないはずです!

ガンマ値も決めれますが、これは2.2にしておけばいいらしいので、それで設定してあげれば完了です!

SpyderX Pro用のソフトは使いましたが写メを忘れました笑

ですが使い方は同じような感じだったので、特に迷うところはないかな?

なんか他の光が入るのはあまり良くないのかな?と思ってとりあえず夜の作業の時に部屋を真っ暗にして作業してみましたが、明るい時にやるのと結果変わらなかったのであまりその辺も意識しなくていいかも?(ライトが直接当たるような環境は流石に変わりそうなので消したり間接照明などだけをつけるとか工夫必要かも?)

キャリブレーションにはソフトで行うものとハードで行うものがある

キャリブレーションと言っても、ソフトウエアキャリブレーションとハードウエアキャリブレーションがあります!

ソフトウエアキャリブレーションとは

まず手軽なソフトウエアキャリブレーションから。

これはグラフィックボードの出力を変えてモニターに正確な色を出そうという手法です。

例えば、赤50で出す指示を出しても、モニターが赤30しか出してくれない時、指示を70にして50を出させるってことをやっています!

ただし劣化したモニターやそもそもの色域が狭いモニターでは上げようとしてもモニターの上限を超えて色は表示できない、さらにはカラーキャリブレーションモニターじゃなければ大概AdobeRGBなどの広色域には対応していないので、ちゃんとやろうとした時には限界があります。

ただsRGBの色域は表示できるものが多いので、その色域で十分と言うことであればソフトウエアキャリブレーションだけでもいいと思います!

ハードウエアキャリブレーションとは

一方でハードウエアキャリブレーションとは、モニターの中にある絵を作る脳みそみたいなところを直接制御するようなイメージです。

赤50に対して30しか出てなければ50にしろよ!って言ってくれる脳みそをモニター自体が持っているので、モニターが持つポテンシャルをフルに発揮できます!

もちろん劣化によって色域が狭まることもあるかもしれませんが、元が広色域のモニターが多いので狭まってもその辺のモニターより正確な色を出してくれるし、劣化したとしてもその中で最大限仕事をさせる脳みそがあるので定期的にキャリブレーションを行うことで長く同じような環境を維持しやすくなるかと思います。

キャリブレーションの基準

基準というか一般的にこれくらいにしたほうがいいという設定があるようです。

ホワイトバランスはモニターで見る分にはD65(6500ケルビン)印刷物の評価用証明をターゲットにするとD50(5000ケルビン)らしいです。

というのも部屋のライトが大体6500ケルビン前後が多いらしく、私の部屋も測ってみると6500ケルビンで表示されていたので環境光とモニターの色が一緒の方がいいみたいです。

そして、輝度に関しては80から120nitくらいがいいらしいですが、これはちょっと違和感があります。

というのも、実際120nitでモニターみると暗い感じがするんですよね。。。

印刷とかなら反射光で見える分暗く見えるからいいのですが、モニターは裏から光を当てている分もっと明るく使っているケースが多いと思います。

なので、SNSなどで見せる作品作りなら140nitくらいがちょうどいいような気がします。

というかスマホとかって勝手に環境光に合わせて明るくなったり暗くなったりしますよね?

でもその自動輝度調整って概ね少し明るい気がするので、そのちょっと明るいに合わせてあげたらちょうどいい感じになると思うんですよね!

まとめ

キャリブレーターを買ってから気付きましたが、重要なのはキャリブレーターだなぁと思いました!

というのも、仮にカラーキャリブレートができないモニターでもソフトウエアキャリブレートはできるわけだし、そこでそれなりにはしっかりと色が出せます!

ビジネス用のノートパソコンとか激安モニターとかじゃない限りはSNSとかで綺麗な色を出すとかそういう利用法なら全然対応できると思うんですよね!

なので、今よりもしっかりと現像したい!って思うのであれば高価なモニターを買う前にキャリブレーターで今のモニターの色合わせしてみるのオススメします( ̄∇ ̄)

(私は先にモニター買って買った直後はすげーってなってましたがこれ色合ってるのか??って思いながら最近使ってました笑)

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